suzunari’s blog

大学生ののんびりブログです。

泣ける本、というより泣いてしまう本

お題「泣ける本を紹介してください。」

 

はじめに

 お久しぶりです、、! なんです。なんと前回のブログから3ヶ月弱経ってしまいました。1ヶ月にひとつの目標だったんですけど、おかしいな笑。その間わたしは北海道に行ったり、アメリカ🇺🇸に渡ったり、学会に出たり、コロナに罹患したりとなかなか波瀾万丈な生活を送ってました。(その話はまた今度、、)

 数ヶ月ぶりのログイン後、有料記事が書けるようになることを知ったのですが、まだまだそんな領域には達していないのでいつかの夢にしたいです。ただ、アクセス数が累計1500に近くなり、こんな亀の歩みの更新にもかかわらず見てくださって嬉しいです。

 

 はい、ということで今回は簡単にお題を書いていきたいと思います。

 「泣ける本」というセリフは昔あまり好きではなかったので、「泣ける」というよりは「泣いてしまった」本を挙げていきます〜。今までの本紹介と多々被っているのは見逃してください。笑 あと展開についての絶妙なネタバレがあるのでお気をつけて。

 

個人的記憶に基づく、泣いてしまう本5選

 

 

1. らくだい魔女と放課後の森 (成田サトコ)

 これは小学生くらいに読んでいたポプラポケット文庫のシリーズですね。当時は“らくだい”の意味もよくわからないくらいでしたが、絵と登場人物が可愛くて読んでいました。わたしはメインの3人のキャラクターではないミステリアスで毛の長い猫と一緒にいるオレンジ短髪少年(確か名前は、、カイ?)が好きでした。ちなみに夢で見たこともあります!笑

 表題の本では、絵の中に迷い込んでしまった主人公ふうかが、綺麗な双子の少年に出会って仲良くなるお話です。ただ、最後主人公が元の世界に戻る時の双子とのお別れが切なすぎて、何度も同じところを読んでは泣いてしまった記憶があります。多分これが本で泣いてしまった最初じゃないかな? ちなみに映画とかより本の方が早いです。

 

2. 羊をめぐる冒険 (村上春樹

 この作品はおそらく本紹介でも書いたことがあり、名刺がわりの小説10選にも勝手に選んでいるくらい好きです。泣いてしまうのはこちらも友人との別れのシーンですが、単純な別れではないところが奥深いです。主人公の「僕」の友人「鼠」(変な名前ですよね、、笑)が亡くなってしまうのですが、その時に鼠がする「このまま飲み込まれて自分を失って生きていくよりも、風の音や匂いや自分の弱さを抱えたままの自分でいたい、なぜならそういう弱い自分をこそ愛しているから」という趣旨の発言がとても心に染み込んで涙が、、。

 弱い自分、というところがすごく好きで、それを認めるだけでなく弱さこそを愛している、という所に救われます。ジブリ耳をすませばの主題歌「カントリーロード」では歌詞の一部に “強い自分を守っていこう” という所があるのですが、この本を読んでからはむしろ弱い自分を守る方がいいのでは?と少し思います笑。

 原文を読んだ場合は自分の解釈とは違う考えを思うことももちろんあると思うので、ぜひ読んでほしい一冊ですね〜。

 

3. 死んでしまう系のぼくらに (最果タヒ

 こちらも本紹介で書いた記憶がありますね、、笑。やっぱり好きな本と泣いてしまう本はなかなか被ってしまいます。それだけ心が動かされたわけですから。

 この本は詩集で、初めは図書館で読み、なんとなく面白いな〜気になるな〜と読んでしばらく経った後も心に残っていたので書店で購入しました。(読んだのに)詩集のいいなと思うところは、その時の気分やその後の自分の経験を通じて、一番刺さる詩が変化することだと思います。

 自分はこの詩集で “「大丈夫」という言葉が「好きです」という言葉よりもずっと深く君に刺さる”  とか “誰かに引っ張られて希望を失ったり、絶望したり、してしまう君はかわいい” みたいな趣旨の所が特に好きですね。あなたが突然絶望したり、苦しくなったりするのは何にもおかしくなくて、わたしもそうだよ。と言ってくれる感じがするので、あんまり大丈夫じゃない時に読むとひどく泣けてしまいますね。しかしおかげで回復するので、とってもありがたいです。

 

4. 八日目の蝉 (角田光代

 こちらも同じく本紹介に書いたけれど、再度登場です笑。八日目の蝉はドラマや映画になっていて知名度が高いですかね。自分を捨てた男の子供を攫ってしまった女性が、日本中を逃げながら、まるで我が子のように愛情を注いで子供を育てていく話です。(ちなみにこれは前半で、後半は大きくなった子供目線でこの誘拐事件とその後の生き方の模索が語られます) 

 本全体を通して、赤ちゃんの描写や緊迫した臨場感がとても伝わってくる面白い作品です。泣けてしまうのはやはり別れのシーン、主人公の女性と女性が攫った子供が離れ離れになるところです。ここのセリフがもう本当に “深い愛情” が凝縮された、なんてことないのに突き刺さる言葉になっていて素晴らしいと思います。作者さんすごい、、。流石にここだけ言っても感動できないので、ぜひ作品を読んで欲しいですね。

 

5. 博士の愛した数式 (小川洋子

 この作品もまあまあ有名どころだと思いますが、何度読んでもうるっと泣けてしまうので挙げました! 小川洋子さんの文章は全体的に淡くて、優しくて、独特なのに深みがある好きな文章です。ちなみに映画もあるみたいです。

 博士の愛した数式では、天才だけど病気で80分しか記憶が持たない数学の博士と、博士のお宅に勤務することになったシングルマザーの家政婦とその息子の交流が描かれています。ここの絡み方が恋愛ではなく親愛の情、家族のような朗らかで優しい絆であるという点と文章の雰囲気がマッチしていてすごくいいなと思います。

 物語全体としては、博士の病気の悪化という不穏な流れからどうしても逃れることはできないのですが、それをわかってもなお、良い友人であり、楽しい時を過ごそうと努力する主人公(家政婦)とその息子の努力や行動が切ないです。また、病気の悪化に直面する博士の辛さを考えると涙が出ますが、周りの支えを作り出す博士自身の素晴らしい人柄がよく描かれていて、ハッピーじゃないけどハッピーエンド、のような不思議な読後感を味わえます。後半はずーっとうるうるしてしまいますね。

 

おわりに

 さらっと書くつもりが、(しかも二回目の紹介の本もあるのに)、2000字を超えてしまいました、、。泣いてしまう本はやはりいいですね。挙げたもの以外でも、小学校の教科書にあった「ちいちゃんの影おくり」なんかはストーリーを思い出して語るだけでちょっと涙が耐えられないです。最後の二作品は読みやすい作品なので、うるうるしたい方はぜひ読んでみてくれたら嬉しいです。

 

 読んでくれてありがとうございます。

 暑いですがなんとか頑張りたいですね、、!

 

 

 

 

 

 

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