suzunari’s blog

大学生ののんびりブログです。

泣ける本、というより泣いてしまう本

お題「泣ける本を紹介してください。」

 

はじめに

 お久しぶりです、、! なんです。なんと前回のブログから3ヶ月弱経ってしまいました。1ヶ月にひとつの目標だったんですけど、おかしいな笑。その間わたしは北海道に行ったり、アメリカ🇺🇸に渡ったり、学会に出たり、コロナに罹患したりとなかなか波瀾万丈な生活を送ってました。(その話はまた今度、、)

 数ヶ月ぶりのログイン後、有料記事が書けるようになることを知ったのですが、まだまだそんな領域には達していないのでいつかの夢にしたいです。ただ、アクセス数が累計1500に近くなり、こんな亀の歩みの更新にもかかわらず見てくださって嬉しいです。

 

 はい、ということで今回は簡単にお題を書いていきたいと思います。

 「泣ける本」というセリフは昔あまり好きではなかったので、「泣ける」というよりは「泣いてしまった」本を挙げていきます〜。今までの本紹介と多々被っているのは見逃してください。笑 あと展開についての絶妙なネタバレがあるのでお気をつけて。

 

個人的記憶に基づく、泣いてしまう本5選

 

 

1. らくだい魔女と放課後の森 (成田サトコ)

 これは小学生くらいに読んでいたポプラポケット文庫のシリーズですね。当時は“らくだい”の意味もよくわからないくらいでしたが、絵と登場人物が可愛くて読んでいました。わたしはメインの3人のキャラクターではないミステリアスで毛の長い猫と一緒にいるオレンジ短髪少年(確か名前は、、カイ?)が好きでした。ちなみに夢で見たこともあります!笑

 表題の本では、絵の中に迷い込んでしまった主人公ふうかが、綺麗な双子の少年に出会って仲良くなるお話です。ただ、最後主人公が元の世界に戻る時の双子とのお別れが切なすぎて、何度も同じところを読んでは泣いてしまった記憶があります。多分これが本で泣いてしまった最初じゃないかな? ちなみに映画とかより本の方が早いです。

 

2. 羊をめぐる冒険 (村上春樹

 この作品はおそらく本紹介でも書いたことがあり、名刺がわりの小説10選にも勝手に選んでいるくらい好きです。泣いてしまうのはこちらも友人との別れのシーンですが、単純な別れではないところが奥深いです。主人公の「僕」の友人「鼠」(変な名前ですよね、、笑)が亡くなってしまうのですが、その時に鼠がする「このまま飲み込まれて自分を失って生きていくよりも、風の音や匂いや自分の弱さを抱えたままの自分でいたい、なぜならそういう弱い自分をこそ愛しているから」という趣旨の発言がとても心に染み込んで涙が、、。

 弱い自分、というところがすごく好きで、それを認めるだけでなく弱さこそを愛している、という所に救われます。ジブリ耳をすませばの主題歌「カントリーロード」では歌詞の一部に “強い自分を守っていこう” という所があるのですが、この本を読んでからはむしろ弱い自分を守る方がいいのでは?と少し思います笑。

 原文を読んだ場合は自分の解釈とは違う考えを思うことももちろんあると思うので、ぜひ読んでほしい一冊ですね〜。

 

3. 死んでしまう系のぼくらに (最果タヒ

 こちらも本紹介で書いた記憶がありますね、、笑。やっぱり好きな本と泣いてしまう本はなかなか被ってしまいます。それだけ心が動かされたわけですから。

 この本は詩集で、初めは図書館で読み、なんとなく面白いな〜気になるな〜と読んでしばらく経った後も心に残っていたので書店で購入しました。(読んだのに)詩集のいいなと思うところは、その時の気分やその後の自分の経験を通じて、一番刺さる詩が変化することだと思います。

 自分はこの詩集で “「大丈夫」という言葉が「好きです」という言葉よりもずっと深く君に刺さる”  とか “誰かに引っ張られて希望を失ったり、絶望したり、してしまう君はかわいい” みたいな趣旨の所が特に好きですね。あなたが突然絶望したり、苦しくなったりするのは何にもおかしくなくて、わたしもそうだよ。と言ってくれる感じがするので、あんまり大丈夫じゃない時に読むとひどく泣けてしまいますね。しかしおかげで回復するので、とってもありがたいです。

 

4. 八日目の蝉 (角田光代

 こちらも同じく本紹介に書いたけれど、再度登場です笑。八日目の蝉はドラマや映画になっていて知名度が高いですかね。自分を捨てた男の子供を攫ってしまった女性が、日本中を逃げながら、まるで我が子のように愛情を注いで子供を育てていく話です。(ちなみにこれは前半で、後半は大きくなった子供目線でこの誘拐事件とその後の生き方の模索が語られます) 

 本全体を通して、赤ちゃんの描写や緊迫した臨場感がとても伝わってくる面白い作品です。泣けてしまうのはやはり別れのシーン、主人公の女性と女性が攫った子供が離れ離れになるところです。ここのセリフがもう本当に “深い愛情” が凝縮された、なんてことないのに突き刺さる言葉になっていて素晴らしいと思います。作者さんすごい、、。流石にここだけ言っても感動できないので、ぜひ作品を読んで欲しいですね。

 

5. 博士の愛した数式 (小川洋子

 この作品もまあまあ有名どころだと思いますが、何度読んでもうるっと泣けてしまうので挙げました! 小川洋子さんの文章は全体的に淡くて、優しくて、独特なのに深みがある好きな文章です。ちなみに映画もあるみたいです。

 博士の愛した数式では、天才だけど病気で80分しか記憶が持たない数学の博士と、博士のお宅に勤務することになったシングルマザーの家政婦とその息子の交流が描かれています。ここの絡み方が恋愛ではなく親愛の情、家族のような朗らかで優しい絆であるという点と文章の雰囲気がマッチしていてすごくいいなと思います。

 物語全体としては、博士の病気の悪化という不穏な流れからどうしても逃れることはできないのですが、それをわかってもなお、良い友人であり、楽しい時を過ごそうと努力する主人公(家政婦)とその息子の努力や行動が切ないです。また、病気の悪化に直面する博士の辛さを考えると涙が出ますが、周りの支えを作り出す博士自身の素晴らしい人柄がよく描かれていて、ハッピーじゃないけどハッピーエンド、のような不思議な読後感を味わえます。後半はずーっとうるうるしてしまいますね。

 

おわりに

 さらっと書くつもりが、(しかも二回目の紹介の本もあるのに)、2000字を超えてしまいました、、。泣いてしまう本はやはりいいですね。挙げたもの以外でも、小学校の教科書にあった「ちいちゃんの影おくり」なんかはストーリーを思い出して語るだけでちょっと涙が耐えられないです。最後の二作品は読みやすい作品なので、うるうるしたい方はぜひ読んでみてくれたら嬉しいです。

 

 読んでくれてありがとうございます。

 暑いですがなんとか頑張りたいですね、、!

 

 

 

 

 

 

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名刺がわりの小説10選

お題「好きな本を十冊紹介してください」

今週のお題」「変わった」

はじめに

 お久しぶりです! なんです。前回日記祭用に日記を書いてからちょっと時間が空いちゃったので、書きかけのは放置して楽しそうなお題をさらっと書いていきたいと思います。ちなみにやることたくさんたまってるけど無視します笑。

 お題は好きな本10冊紹介!ということで、Twitterでよくある#名刺がわりの小説10選 になぞらえて書いていこうと思います〜。

 

2019/04/29の小説10選

 Twitterの趣味垢に4年前の小説10選があったので比べてみたいと思います。

 

 世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド 村上春樹

 ノルウェイの森 村上春樹

 星の王子さま サン・テグジュペリ

 痴人の愛 谷崎潤一郎

 こころ 夏目漱石

 城の崎にて 志賀直哉

 マイ国家 星新一

 博士の愛した数式 小川洋子

 君はポラリス 三浦しをん 

 少女は卒業しない 朝井リョウ

 

 

おお〜今から見ると結構尖っているというか思春期の脆さを感じるラインナップ、、笑なんというか絶妙に中間あたりの選出が背伸びしている感じでいいですね。(本の感想じゃない)でも最後の3つくらいで本音っぽさというか甘酸っぱいのも好きなんだなというのがよくわかる。自分のことだし。『痴人の愛』を入れているのが高校、大学感あります。この本内容があれですけど結構面白くて、一時期かなりハマっていました。ヒロインの小悪魔っぷりとそれに嬉々として翻弄されにいく無粋な主人公がまあ最高です笑。『城の崎にて』とか『こころ』は絶対国語の教科書から取ってきてますよね、、!『城の崎にて』好きすぎて家で何回も音読した記憶があります。「山手線の列車に跳ね飛ばされて、、」みたいなやつです。夕方のよくわからない道を、いきたいのか死にたいのか曖昧な気持ちでふわふわした足取りで歩いていて、街の灯が遠くに浮かんでいる、っていう情景が印象的でした。あと溺れかけているネズミにみんなが石を投げるシーンとか、、。改めて読みたいですね。

 

2023/04/17の小説10選

 小説、ということですが詩集も入れちゃいます!2019年との被りもありです。

 

 死んでしまう系のぼくらに 最果タヒ

 ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹

 星の王子さま サン・テグジュペリ

 きみはポラリス 三浦しをん

 未来いそっぷ 星新一

 幸福論 アラン

 ちいさなちいさなせいしょのおはなし ドン・ボスコ

 八日目の蝉 角田光代

 羊をめぐる冒険 村上春樹

 悲しみよ こんにちは サガン

 

 被りもありと言いましたが『星の王子さま』と『きみはポラリス』以外被りませんでした笑。こうやって見ると2019年より漢字が減った気がします。あと昭和名作省いちゃってごめん、、。読み返す本を中心に選びました!『死んでしまう系のぼくらに』や『幸福論』は過去記事でも紹介していますね。あと、村上春樹さんは正直どの作品もバイブルになっているので、前回と変わったのは違うタイトルが書きたかっただけだからです。『八日目の蝉』はドラマや映画(確か広末涼子さんが演ってた)にもなってて有名ですが、小説も面白かったです! 赤ちゃんの描写がとてもうまくて、本を読んでいるのに本当に体温や匂いがぶわぁっと感じられて衝撃的でした。『ちいさなちいさなせいしょのおはなし』はキリスト系の幼稚園でいただいた絵本なんですけど、なぜか読むと落ち着くので不思議です。私は種を蒔く人の話が好きです。あんまり意味は分かってないし全然仏教徒なんですけど、、。聖書はちゃんと読んだことないのでいつか読んでみたいですね。『悲しみよ こんにちは』はフランスの小説なんですけど、あの切ないともなんとも言えない夕焼けみたいなイメージがすごく印象的です。

 

2019→2023では昭和の名作から海外小説に移行している感じがわかりやすいですね笑。クンデラの『存在の耐えられない軽さ』とかも結構好きでした!あとヘルマン・ヘッセの『車輪の下』は買ったのにずっと読んでないので早く読みたいです。ただ電車で読もうと思うと鞄の中で本が押しつぶされるので持っていけないんですよね〜。

 

さっき挙げた過去記事を貼り付けておきます。

 

nanno.hateblo.jp

 

おわりに

 2ヶ月ぶりの投稿でしたが、4年前との比較ができて結構楽しかったです。そういえば太宰治の『人間失格』だけなぜか読んでいないな、、。読みたいです。読みたい本はたくさんありますーー、読んでいる間は時間が止まるような最高の読書空間が欲しいな。あとコーヒーとケーキも。それでは〜。

 

 

 

 

 

読んでくれてありがとうございました。

新生活の人も、そうじゃない人も、健康に気をつけてお過ごしください。

 

 

 

 

 

 

 

小説に没頭できなくなる20代(泣)

今週のお題「最近おもしろかった本」

はじめに

 こんばんは、なんです。お題が読書だったので、最近読んだ本を書いていこうと思います〜。今までも読書まとめとかは沢山書いていたので、今回は小説じゃないジャンルを紹介していきたいと思います!(以下過去記事)

 

nanno.hateblo.jp

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小説没頭能力の衰え、、

 ところで、本紹介の前に最近小説に没頭する能力が衰えているなぁと感じるんですよね。大学生になってから、前みたいに前後のことをみんな忘れて小説世界に没入する感じがどんどん薄れるというか、、。集中力がなくなったり、違うことを頭の片隅で考えてしまったりするんですかね、悲しい。

 ネットで見ると同じような人は結構いるらしいので、逆に安心したりもしました笑。

それでも意外と家よりも移動中とかの方が没頭できるし、何もタスクのない夜中とかはできるので機会を窺って頑張っています。

 

それでは本題!私の最近読んだ(読んでいる)本は

 

・死んでしまう系のぼくらに 最果タヒ  詩集

・本当のヒロインはこんなこときっと思わない 黄身子 エッセイ4コマ

TALK to YOU 吉沢亮 対談集

 

です!

ちょっと今までとは違うラインナップにしてみました。紹介って楽しい、書店で働きたい〜笑。

 

死んでしまう系のぼくらに 最果タヒ

 これは”最近”では別にないんですけど、すごく好きなので挙げました。初めて読んだときは短歌や詩集にハマってた高校生くらいで、(確か受験期?)図書館で借りて読みましたね。その時もぞくぞくっとした衝撃を受けて、改めて大学生になってもう一度読みたい、というか手元に置いておきたいと思ったので購入しました。

 詩集っていうとよくわからない言葉の羅列、とか恥ずかしいポエム、みたいなイメージがあるかもしれないんですけど、心の深いとこに突き刺さったり、自分じゃ言葉にできないような感情(または感情にすらならない何か)をそれ!って感じで言い表してくれるところが個人的には大好きです。ちなみに他にも最果タヒさんの本は詩集「愛の縫い目はここ」とエッセイ「コンプレックス・プリズム」を持ってます。でも特に「死んでしまう系のぼくらに」が好きですね、、。自分がふとした瞬間に思うことや、なんでだろうって悲しくなることとか人に言えないような発想や精神が一冊の中に凝縮されていると思います。

 私が村上春樹さんの作品が好きなのもこれに近いのですが、”寄り添ってくれる”感じがするんですよね、多分。(だんだん恥ずかしくなってきた、、)文字にそういうことを感じるの?って思う人もいると思うのですが、もちろん初めからはそう感じない場合もあります。娯楽として楽しく読むものも沢山あるし。でもそれとは別の観点で、読書にはそういう効能があるよなぁとも思います。

 この詩集は読む時によって感じ方や、一番心に刺さる詩が変わる詩集でもあるので、ぜひ早いうちに読んでほしいです。そして何回も読み返してほしい、という一ファンの願望です。

Amazon リンク

死んでしまう系のぼくらに

 

 

本当のヒロインはこんなこときっと思わない 黄身子

 (このタイトルとさっきの紹介から薄々感じてる方もいるかもしれませんが、自分どちらかというとメンヘラなのでそこはご了承願います笑。)

 この本はインスタやツイッターで4コマをよく読んでいたイラストレーターの黄身子さんがまとめた初書籍です。女の子の絵が可愛くて、恋愛、または恋愛以前のモヤモヤ〜っとした気持ちにかなり共感しました。(人によると思いますが笑)それにしても出てくる発想がかなりリアリティがあって本当に面白いです。わかる、、!って何回もなってます。

 特に好きなのは”恋心に形があったら”というシリーズで、絶妙に諦められきれないとか好きになれないとか不安になるとか、そんな感覚をポップな絵柄で描いちゃうのが可愛いです。メンヘラとか重いとか言われたことがある人は、そうじゃない人も意外と共感できるかもしれないので、ぜひ読んでみてください〜!

 

本当のヒロインはこんなこときっと思わない

 

TALK to YOU 吉沢亮

 はい、なんか急に雰囲気違うのきたな、と思ったかもしれません。急に推しを出してしまってすみません笑。自分が吉沢亮さん大好きなので、、雑誌も買っちゃうけどついに対談集に手を出してしまいました。でも吉沢亮さんに限らず雑誌の毎月掲載される1ページのお話とかって結構好きなんですよね、髪切る時とかはそこだけ読んでしまいます。

 この対談集はまだ読んでいる途中なんですけど、買ってよかった、、!と吉沢亮好きの自分は思います。すごく。俳優仲間だけじゃなく業界の人とか、いろんな人とお話してて、結構沢山考えてるんだな(そりゃそう)と思いました笑。あとは対談相手との写真がちゃんと毎回あって本当に嬉しいです。

 これはもうゆっくり丁寧に読んで、自分へのご褒美にしようと勝手に思っています。これぞ自己満足な読書の秋ですよね!笑。

 

TALK to YOU

 

 

おわりに

 ということで、最近読んだ本3選でした!ちょっと最後のは個人的な推しセレクトとなっているけど、、。小説では「同志少女よ、敵を撃て」が気になってますね。あとはまだ村上春樹さんの「騎士団長殺し」を読んでいないのでこの機会に読もうかな〜とか。まだ体力と集中力のあるうちに(笑)、沢山本を読んでいきたいですね。

 

 

 読んでくれてありがとうございました。

 良い読書の秋をお過ごしください〜。

 

 

 

 

2021読書まとめ①

はじめに

 こんにちは!なんです。今回はもう2月になってしまったけれど2021年の読書まとめを記したいと思います〜。前回は特別お題に沿って書いた恥ずかしすぎる推し語りが特集にまとめられていて本当に驚きました!初めてのことだったのでとても嬉しいです、、!今回は真面目自己満投稿(いつも笑)ですがつらつら読書感想書いていきたいと思います。結構読んだ気がする。

 蛇足ですがこのブログを少しだけ収益化してみたので(まだ一円も入ってない笑)最後に出てくるhot peppar beautyから予約してくれたら多分私にお金が入る…?はずです。よろしくね!笑

 

 前回の記事↓

nanno.hateblo.jp

 

とりあえず羅列

 してみます!漫画とか建築関係(学業)の本も読んだけど基本新刊で買った本だけ載せてます。あれ、少ない、、? 11冊あったので1ヶ月一冊まであとひとつでした。惜しい。

 

華氏451度 

スマホ

・河童が覗いたヨーロッパ

旅をする木

残像に口紅を

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

白夜行

・表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

・悲しみよ こんにちは

茗荷谷の猫

・停電の夜に

 

 それでは、上からさらーっと紹介兼感想を書いていきたいと思います。順序は読んだ順ではないので思い出した順(印象が強かった順ということになりそう)です。

 

感想スタート!

 (やばい、このタイトルの書き方完全にツイステに毒されてる)なんか文章を書いていると何かにすごい影響を受けているなってことありますよね。(本題に入らない笑)村上春樹の作品を読んでいると主人公の「やれやれ」系な語り口になるし、手書きとパソコン上でも雰囲気が違う。パソコンとかスマホだと予測変換があるから自分が考える前に言葉が先に投げ出されていく感じがします!特にレポートとかはなんか偉そうになるし、パソコン上の方が手書きの味がないので無機質に感じるし自分じゃない声が喋っているような気がする。手書きは音読する人は自分って感じが明確。

 すいません、蛇足終了します笑。

 

 華氏451度〔新訳版〕 レイ・ブラッドベリ 伊藤典夫

 これは1953年に書かれたディストピア小説として有名な小説で、ジョージ・オーウェルの「一九八四年 (ハヤカワepi文庫)」 と共によく取り上げられている気がします。ディストピアユートピアの対義語で、監視社会だったりロボット社会だったりと近未来の退廃的な世界が描かれていることが多いです。ちなみに村上春樹の「1Q84」は「1984年」のオマージュ的部分も多分多いと思います。が、読んだことがないので「1984年」は今年読もうと思います!

 この本を知った&読もうと思ったきっかけはNHKの100分de名著という番組で取り上げていて、朗読が衝撃的だったからです。作中に効果音が羅列されている箇所があるのですが、そこの朗読が格好良すぎてだんだん狂っていく社会とか精神の感じがぞくぞくと伝わってきました。この番組は大体4回で一冊を紹介しているのですが、最終回だけあえて見ないで買いました!

 あらすじ 近未来のあらゆる情報が速く、単純化された社会の中で本を燃やす昇火士という仕事をしている男が主人公です。この世界では人々は本を所有することも禁止されているのですが、それは検閲などの意味ではなく情報の単純化や効率性を求め続けた大衆が自ら選び取ったものであるという所がある意味現実的でいいなと思いました。車がものすごいスピードで走っていて人は簡単に死んでしまうし、広告は車の速さに合わせて益々拡大化されていく。家の中にいてもいつもどこかと繋がっていてその場所にはいない誰かとずっと話している、寝る時まで耳に詰め込んだものからあらゆる情報が流れ込んでくる、、。

 すごい現代的ですよね。ちょっと前ファスト映画などが取り上げられていたし、全体の文化としての流れが完全にこの本と一致していて本当にすごいなと思いました。個人的にこういう50年以上前の本が現代を予知しているジャンル(というか星新一)が好きなのでピッタリでした。この状況を主人公がどのように疑問を持ち始めてどう行動していくのか、その行動がほとんど今の自分達とシンクロしていくようでとても面白かったです。終わり方は、少し東野圭吾さんの「プラチナデータ (幻冬舎文庫)」と似ているかな、と思いました。最後のラストは少し戦争が絡んでいるのかな、と思ったりしたので(作者が戦争を体験した世代だし)もう少し読み込んでみたいなと思います。あと主人公が途中にげる場面があるのですが、雰囲気が今はまっているスマホゲームのINSIDEと近くて面白かったです。

 途中に挙げた星新一さんの予言的な小説で好きなのは「天国からの道(新潮文庫)」です。スマホのことを完全に予言していてめちゃくちゃ好きです。笑 

 「華氏451度」は年末に読んだこともあって2021年一番印象に残っていますね。海外の小説ではありますがそんなに読みにくい文体ではなかったし結構ストーリーはわかりやすい(番組であらすじを知っていたのもありますが笑)と思うので、おすすめです。

 

えーっと、一作品にかなり分量を割いてしまったので記事を分割しようかなとか思い始めました、、笑。

 

 

スマホ脳(新潮新書)アンデシュ・ハンセン 久山葉子訳

 これは最近の本なので聞いたことがある人も多いかもしれないですね。2020年コロナウイルスが流行してから出された本で、タイトルの通り人がスマホに依存していく理由やその対処法を精神科医である著者が書いています。2021年上半期ベストセラーらしいので(帯に書いてあった)今年の本なのかも! 読もうと思ったのは友達が勧めてくれたからです。単純笑。

 内容は結構研究の話が多いイメージです。私は生化学系にあまり、というかほとんど詳しくないのでドーパミンくらいしか聞き覚えがなかったけれど時々専門単語も少しあるかな、と思いました。しかしそれがあっても話は非常にわかりやすかったので問題はなかったです。大体は読む前から予想していた通り ・スマホを使いすぎるのは良くない の一言で完結できてしまうのですが、それ以外にも色々書いてあったので面白かったです。

 特に印象的だったのは 私たちの脳は原始的生活の頃から大して変わっていない という所です。これは前々からよく言われているし実際だろうな〜という感じではあるけれど、改めてスマホの仕組みやそれに惹きつけられる私たちの性質はある意味本能的なもの(それを利用したもの)であることをしっかり認識できたのでよかったです。置いてあるだけで、それが視界にあるだけで集中力が知らない間に削がれていくし、私なんて何回も意識的に離れようとしたのにいつの間にか依存している気がします、、。こっわ。メンヘラ彼女みたい笑。

 最近著者がまた新しい本を出したみたいなのですが、とりあえずスマホ依存を脱出するべく何回も読み込んでいきたい本です。一昨年読んだ「フランス人は10着しか服を持たない」に並ぶ個人的に読み返したい新書シリーズにランクインします。あと依存の解決方法で容易なのが運動、というところが前に読書感想を書いたアランの「アラン 幸福論 (岩波文庫)」と同じなのがちょっと面白いなと思ってしまいました。100年前の幸福論と現代の対処法も大して変わっていないんですね、、!まあ技術が進化しても身体や脳はあまり進化していないのでそうなりますよね。この結局人の能力は変わっていない(むしろ身体能力は退化している)点はこの本を読んで以来いろんなところで思うようになった気がします。社会に出る上で制度がどんなに変わったとしても人間は変わらないしなぁ、みたいな。そう思うと結構自分を客観視できるし、そういうものだ、と思えるので自己肯定感が上がる本でもあるかなと思います。スマホ使いすぎな気がするけど何ともできない、という人におすすめです。

 

一旦休憩 おわりに 

 ちょっと一つ一つ長くなりそうなのでここで一度区切ります。この後の作品はそんなに分量書かないと思う、、?ので(ちょっと自分が信じられないが笑)あと2回くらいで感想をまとめきりたいなと思います。今回の二作品はたまたまスマホだったり最新技術系の怖さ、みたいなのが共通点でした。

 全然関係ないですが最近ニコニコ動画とボカロ曲、歌い手の動画に片足突っ込んでしまったので(入り口はツイステ笑)頑張って情報に呑まれないようにしたいと思います、、!好きになる時にそのジャンルが成熟してると一気に良曲とかが押し寄せてきて幸せ大変です笑。贅沢だが一つ一つ味わいたいな…笑。

 はやくオミクロンが収束してほしいですね。それでは。

 

 ↓感想内で挙げたその他のおすすめ本

 

 

お題「我が家の本棚」

 

 

ありがとうございました。

 

 

 

コロナの収束を祈願。

 

冬の読書感想

初めに

 お久しぶりです。一ヶ月に一つ書く予定のブログがぎりぎり二月最後の日に書くことになってしまいました、、。私は春休みに入ったのですが色々と忙しくて(言い訳笑)今回は一月に読み終わったアラン『幸福論』の感想をつらつらと書くのと、その他最近ほやほやと心に浮かんでいたことを書いていこうと思います。近頃はやっと空気が暖かくなってきていい季節ですね。この暖かさのために冬があるのでは。笑

 それではアランの『幸福論』から色々抜粋しながら行きたいと思います!よってネタバレと言えばネタバレです。

 

本紹介

 まず、さっきから言っているアランの『幸福論』ってなんだろうというとこからいきます〜。これは1925年にアラン(本名エミール・シャルティエ)によって書かれた散文集です。元々新聞に掲載されていた「プロポ」という短い章ごとの文章をまとめたものです。全体構成はその短いプロポが93個並んでいる感じです。『幸福論』という堅そうな名前ですが何かを論じているというよりは日記調で、私は寝る前に安眠用に読んでいました笑。難しいものはそのままよくわからないなぁと思いながら眠くなるし、響くものは響くので、きっとまた次に読んだときには違うところが深く刺さったり救われたりするのかもなと思いました。

 自分がどうしてこの本の存在を知ったのかはあまり覚えていないのですが、おそらくそこそこ有名な本らしいです。確か家族についての記述がどこかの記事に載っていて興味をもったのだと思います。感情が高ぶった時にときたま新刊の一気買いをするのですがその時に買いました!笑 本の表紙の雰囲気に対して想像するよりずっと手軽に読めて、 約100年という時代の違いも面白いなぁ〜と思いながら読んでいました。だいぶおすすめです。

 

印象深かったところ(現時点で)

 ここでは全体を通して私が、現時点で印象深かったところを書いていきますー。本を読んだ時って読む度に違うところが気になったり昔の感覚を呼び起こしたりするところがすごいところですよね。これは小説でもそうじゃなくても結構あると思っていて、そこが良いなぁとよく思います。新書系だと大学受験期は森毅さんの『数学受験術指南』にハマりましたね〜。ものすごく参考になりました。

 話を元に戻して、『幸福論』全体では結構似た内容が繰り返されているようにも思い、そこが読む前に私が考えていたものと違うのが多く面白かったです。ちなみに以下に羅列するのはまあまあ私の解釈が入っているので、気になった方は本物を読むことを推します笑。

 

 ・憂鬱なときはとりあえず体を動かして、体操する、遠くをみる

 ・想像力の生み出す恐怖や不安は強力であり人は悲劇を演じるべきではない

 ・無関心な人々の中で生きることは心地よい

 ・礼儀作法は周りを上機嫌にさせ、自身を幸福にする

 ・人は自然には悲観主義に向かう、幸福は自己意志を持ってなろうと思わなければなれない

 

 大体はこんな感じです!書きながらパラパラと読み返してみるとやっぱり一つ一つが深く興味深いものに感じてくるので本当に近頃一番人に勧めたい本です(何回言うのか笑)

 最初の憂鬱なときは体を動かすべき、と言うのは何回か言っていて、椅子に座るなど体勢を変えるとかも入っているようでした。憂鬱さの原因や精神の方に入り込んでしまうと抜けられなくなってしまうから、一度頭を違う現実的なことにシフトさせることは確かに重要な気がする…!と思いました。課題や勉強をやっている最中とかでも「全然終わらない、もう無理なんじゃないか、私はどうして毎回こんな、、」とか思い始めると本格的に全部手につかなくなるので私もそう言うときは歯磨きとかしてました笑。歯を一本一本丁寧に磨くことだけを考え続けるとスッキリします。

 次の負の想像力の強さについてはとても納得しましたし、現在のコロナ禍にもよく思い当たる節がありますね。実際の痛みよりも自分が考えたものの方が精神的に痛いこと(事故とか)や、ネガティブな想像は自分でも気づかないうちに自身を傷つけているのかも、、と思いました。本の中ではそのことを「瞬間的な自殺」だったかな?そんな風に言っていました。悲劇を演じるべきではない、というのも個人的にはぐさっときました。悲劇ってある意味綺麗というか切なく見えるので無意識的にしろ意識的にしろ浸るタイプの人っていると思うのですが(私はその気配があるような自覚があります笑)、あと最近の逆マウントって言うのかな不幸マウントも少し近いなと思いました。不幸度合いを比べて、自分の悲劇性を誇張するとそのうちそれが本当に自身の精神や気分を害し始めるようなのは双方にとって良くないなあと感じました。不幸比べはまさにコロナ禍で頻出しているのでは、、。

 3つめの無関心な人、と言うのは家族についての記述で出てきました。要は過保護で周りからどんな些細なことも大袈裟に心配される状況にいる人は、本当に具合が悪くなってしまうから治したいのなら自分に無関心な人々の中にいるべきだ、という感じです。まあ実際の病気とかアレルギーとかはこのような考えでは治らない場合も勿論ある(ありまくりかも笑)とも思いましたが、そこは100年前ということを考慮してスルーしたいと思います笑。でも無関心な人の中、例えば街中のカフェや雑踏、大人数のざわざわとした教室や静かな図書館など、家族や同居人以外の人に囲まれる場所というのは自分が思っているより精神上大事だったんだなというのはコロナを通してとても思いました。コロナに関係なくても、育児で家にずっといることなどを考えると「社会の中に輪郭を持って自分が存在している」という感覚を持てるように無関心な人々の中に生きる時間は必ず持つべきだなぁと感じました。

 4つめの礼儀作法については、個人的には意外に思いました。なんとなく礼儀作法というと宮廷とかのよく分からないもの、という堅いイメージだったので「時間の無駄、怠惰」みたいな批判が多そうな印象だったからです。本の中では処世術は中々痛烈に批判していたような気がしますが、礼儀作法は1の体操に近く、関わりの円滑さや微笑みによって相手を上機嫌にさせることで巡り巡って自身が幸福になることが書かれていました。これは3つめにも関わりますが、(無関心な人同士では礼儀作法がありあまり相手をわざわざ不機嫌にはさせない)だからこそ家族間でも礼儀作法は重要であり、「親しき中にも礼儀あり」なのだろうと思いました。

 最後!「人は自然にしていれば悲観主義に向かい、幸福は自己意志を持たなければなれない」は良いなぁと思いました。自然にしていると悲観主義に向かってしまうのは2つめの負の想像力とかによるものでもあるかな、と思います。負の想像力は危険察知とかにも使えるだろうし完全に駄目だとは思いませんがやりすぎると良くないですよね。最近は、なんだろう世間全体で幸福のハードルが下がっているように感じるのですが、この台詞はそれに反抗している感じが好きです。「生きているだけで十分幸福」、「勉強させてもらえるだけ幸せ」とか謙虚さは良いかもしれないけれどそういう相対的な幸福は幸福ではないのではないか、という風に思いました。それはむしろ不幸比べに近づいていっているし、幸福は比べるものではなく自分で感じるものじゃないかな、、と真面目に思いました。まあ私は「人生を良くしよう!」とか「幸福になろう!」という台詞もあまり好きじゃないのですが、、。ただ「悲観主義は自然」と言われると自分は自然に流されているだけな気がして、それならやはり幸福を欲する自己意志を持つべきなのかもしれないと思い始めました。この本の中では『幸福になることはまた、他人に対する義務でもあるのだ。』といわれていて、自分が幸福を欲する意志を持って幸福になることは周りにも幸福を広げることになるのかなと少し思いました。

 

おわりに

 『幸福論』だけあって感想がただただ真面目なものになってしまいました笑。でも中身は本当に気軽で(私には難しいものもあったけど)今後も何度も手に取るだろうなぁという本なので心からお勧めします。多分これをいうのは3回目です笑。

 冒頭で言った、「その他最近ほやほやと心に浮かんだもの」を全く書けなかったのでここに残しておきます。次回はここら辺を書こうかな、、。

 ・スマホ依存にみんなが悩んでいる話

 ・人生で後悔したことはなんだろう、と考えてほぼなかったのだけれど後悔すらできていないで諦観があるのかも…。「一生にあと何回後悔できるのだろう」のむぎ焼酎のCMは深いなぁ。

 の二つです。いつも本当に何を考えているのやら。とりあえず、三月も頑張ろうと思います。

 

 

 

ありがとうございました。

 

コロナの収束を祈願。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村上春樹作品 個人ランキング 長編ver.

はじめに

 珍しく、お久しぶりではないです。この前書かなかった村上春樹さんの個人ランキングの続きを10/27~11/9の読書週間に合わせて書きたいと思います!カレンダーにこの読書週間が載っていたのでそんなことを思いついたのですが、読書週間は思ったより歴史があるみたいですね。検索一発目に出てきたwikiさんによると1924年日本図書館協会が11/17~11/23まで図書週間と定めたのが始まり?なのかな。ポスターがレトロで可愛いです。

 

まず村上春樹作品の比喩について〜

 ではスタートします。ただ、村上春樹さん自身についてやこのランキングの基本姿勢(笑)については二個前の短編ランキングに書いたと思うので割愛します。最初にランキングに入る前に、前回書けなかった比喩について書いておこうと思います。村上春樹作品は知名度の割にかなり読めない人が多くいるように思い、独特の文章が特徴です。(逆に最後まで読まない人がいることで、村上作品は古本屋でも他の本と比べて大分綺麗な状態で安くゲットできるのはいいところ。かく言う私も中学生の時は読みかけて眠くなって断念しました。)あとその文章を真似して「村上構文」と言ったりしてる人もいました笑。一言で言うといい意味ではくせになるし、悪い意味ではしつこい、っていう感じです。それからよく読んでいる人はその文体が染み付いているのか書く文章も村上春樹さんっぽくなっているのが面白いです。私も読み終わった後はあの言葉遣いが頭の中でずっとこだましているような気分になったり、、。ちなみに私が自分でおおっ?と思ったのは駿台予備校の現代文霜栄先生の参考書を読んだ時です。(「現代文読解力の開発講座」)前書きの感じが村上春樹っぽさ満載です。「〜なわけだし、」「〜なだけなんだ。」という言葉遣いや、やけに片仮名が出てくるところですね笑。他にも#村上春樹で語る育児 とかをツイッターで検索するとぽいのが沢山出てくるので面白いです。おそらくあの語り口は外国小説に近いので、翻訳家としての癖なのかあとも思います。

 全然比喩にいけていませんでした、、。村上作品の比喩(直喩?)や事例は70年代や60年代の映画や小説を使うことが多くて、単純に知らなくてよくわからない、ということが多発します。まあ両親世代に聞くと知っているので逆に話が盛り上がるということもありますが…。ボブディランくらいならわかるけれど、それ以外はタイトルすら聞いたことないものが多いです。私は、なんとなく今の映画だとこういう系かな、と置き換えながら補填しています笑。隠喩やイメージは映像的なものが多く、とても頭に思い描きやすいなぁと思います。これは結構他の作家さんと比べて凄いなと思ったところです。私の想像力に合っていたのかもしれないけれど、本当に読んですぐ考えずに映像が目の前をぶわぁっと流れているような気分になります。自分がその世界に入り込んでいるような気分ですね。最近思ったのですが、読書体験はセルフVRに結構近いんじゃないかな〜と考えています。匂いや感触も想像力で再現できてしまうなんて脳は凄いな、、!と(自分の脳なのに)思います。

 

長編ランキング

それでは、ネタバレ含む個人的長編ランキングにいきたいと思います。ただこちらも短編と同様全作品読んだ訳ではないので「個人的な」感じです。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(これは短編?)と『騎士団長殺し』を読んでないですね、。短編に比べ色々語りが多くなってますがご了承ください笑。

 

⑥『ノルウェイの森

 まず、ランキング⑥は『ノルウェイの森』。これは松山ケンイチさんと菊地凛子さん主演で映画化もされているので知名度が高い。一回は必ず見てみたい。あらすじは高校生のころ自殺した親友がいて、主人公は大学生になってその親友の彼女に再会し惹かれていく。でも彼女もまた死に近づく、、。60年代の学生闘争が背景でそこは私には新鮮。主役以外の人(レイコさん、緑、ハツミさん)の性格やキャラが良くて暗めな主役を引っ張り上げてくれる。

 『ノルウェイの森』はかなりR18系が多くて食傷気味、、となるところもあるけどやっぱり死が一つのテーマになってる所が面白い。(多分もう一つのテーマは性)登場人物のいろんな所に死が関わってきて、「死は生の対極にあるのではなく、我々の生のうちに潜んでいるのだ。」の台詞も有名。ただ個人的にはそのあとに続くところも好き。→でもそれは真理の一部でしかないし、死による哀しみは何ものにも癒すことはできない、そして次の哀しみへのなんの役にも立たない。っていうところ。

 ちなみに短編の『蛍、納屋を焼く、その他の短編』の「蛍」や「めくらやなぎと眠る女」がこのノルウェイの森に繋がってくる。ノルウェイの森は、内容は暗いトーンが基調だけど緑やレイコさんと主人公の会話が朗らかで好き。主人公が緑を慰める時の「春の熊くらい可愛い。」って言う台詞や緑の言葉一つ一つが結構いい。

 

 

⑤『羊をめぐる冒険

 『羊をめぐる冒険』は主人公の僕と親友の「鼠」が登場する初期三部作の最終巻。『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の3つで鼠三部作とも呼ばれるけど、話が完全に繋がっている訳ではないので(一応時系列だとは思う)どんな順で読んでも大丈夫。私はこれから読んだ。あらすじは変な模様の羊を探す話で、まさに羊をめぐる冒険。その変な羊が日本社会の裏側と関係してて、そこにしばらく会っていない親友の鼠も関わってくる。鼠っていう名前にしばらく慣れなかった記憶がある笑。

 でもこれはそんなに読みづらくもなくスイスイ読める印象。北海道の寂れた町のイメージが強くて、全体的に寒々として物悲しい。特に最後の「弱さ」についての鼠の言葉がとても好きで、私の中では名台詞だし救われる。これは書かないでおこう。

 

 

④『国境の南、太陽の西

 これはあまり有名ではないような気もするが結構好き。『ねじまき鳥クロニクル』とかと同じ頃に書かれたようだと思う。どちらかと言うと雰囲気が短編らしくて、一人っ子同士の小学校の幼馴染が大人になって再会する話。

 いろんなことが変わってしまったひんやりとした切なさが強い。作品に出てくるレコードを知らないのが残念だけど、いつか聞いてみたい。再会する幼馴染の女性が青い服を着ていてとても綺麗な感じが読むとすごく伝わってくる。淡々としながら、やっぱり切ないし儚い。作中にも出てくる雪溶けみたいな感じ。少年少女の淡い憧憬と大人になってそれぞれの現実を生きるリアルさが混ざっていて、そのリアルさから逃げようとしているけれど最後は受け止めるイメージの作品。

 ちなみに主人公の男性は東京でバーを持っていて、この感じは村上春樹さん自身をベースにしている気がする。

 

 

③『スプートニクの恋人

 表題のスプートニクは宇宙に飛ばされたロシアの人工衛星の名前らしい。地球の周りを周回しながら、決して他のものと交わることなく生涯を終える孤独さのモチーフ、メタファー?らしい。これはとにかく勢い!って感じの作品。最初の滑り出しの荒っぽさが好きで、風がごうっと吹き抜ける感じ。主人公は男だけど、好きな女友達すみれは年上の女性ミュウに「記念碑的な」恋をしてしまって、基本傍観者の主人公から語られていく。

 すみれとミュウは仕事をして親しくなるけど、ある一定の距離は絶対に超えられない。それはスプートニクの衛星が交わらないのと同じように。切ない。理由には、ミュウの過去が関係していて、、。そして旅行先のギリシャで世界が交差する。

 あらすじはこんな感じだけど書くと意味わからないですね。笑 村上春樹さんは短編でもそうだけど「この世界と違う世界とのつながり、行き来」を書くことが多くて、『スプートニクの恋人』はその典型的な例。他にも、『ねじまき鳥クロニクル』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』や『1Q84』、『海辺のカフカ』もそのイメージが入ってくると思う。逆に村上春樹さんっぽい「僕」が主人公だとあまりそういうことはなくて、それ以外のファンタジー系だと大体世界が二つ以上あって何かの弾みで交差してしまう。パラレルワールドに近いけどちょっと違う気もする。

 個人的にはラストが少し気になるけれど『スプートニクの恋人』はかなり好きな作品。ちなみに高校の文化祭の古本市で無料でゲットした。

 

②『ダンス・ダンス・ダンス

 『ダンス・ダンス・ダンス』は『羊をめぐる冒険』で話した初期三部作の後日談みたいな感じで、『羊をめぐる冒険』で会えなくなった耳の美しいガールフレンドを探して北海道やハワイに行く話。これを読んでいると心の底からハワイに行きたくなる…!これも『スプートニクの恋人』と同じく「こちらの世界」と「あちらの世界」があって、少し怖い感じがありながらも主人公が「僕の人生とはなんなのか?」と自問自答しながら進んでいく感じ。

 この中で特に好きなのは俳優の五反田くんの話。偶然同級生だった主人公と再開して仲良くなるけれど、五反田くんの「絶望的に絶望している」状況や演じる自分と本来の自分との溝がどうしようもなく徐々に広がっていってしまう感じがすごく心にくる。主人公に言わせると五反田くんの話は「彼は初めからそうするしかないことがわかっていたんだ」というラストになってしまうけど、、。

 『ダンス・ダンス・ダンス』がとても好きなのは、人生の意味みたいなものをさらっといってくれているから。「意味なんてないんだ、ただ踊り続けるだけ。ステップをちゃんと踏んで、誰よりも上手に踊るんだ」と言ってくれると虚しさとか虚無が薄れる気がして、ほっとする。誰しもそういう虚しさは抱えていると思うし、特に不安定な若い時は「意味なんてあるのかな…」と色々考えてしまうけど、そこに一つの答えを提示してくれるところが良い。ぜひ読んでほしい。

 

 

①『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド

 ラスト!個人的一位はこの作品。実は中学生の頃読みかけて眠くなって一旦断念したのもこの作品ですが、、。これは、既に書いた『スプートニクの恋人』でも出てきたような二つの世界が登場する話だけど、他の作品と違い完全に二世界が分けられずっと並行して書かれていく。(『1Q84』も並行型だけど主人公が二人いてその二視点での世界)この並行して全く異なる世界が書かれていくのは、初めは二つの世界を頭の中で共存させることが難しくて覚えているのが大変になったりしたけど、物語上でだんだんその二世界が交わっていくので面白くなってくる。

 あらすじは、、難しいんですけど①の世界 ハードボイルド・ワンダーランド では計算士(システム)と記号士(ファクトリー)が様々な情報を守る、奪うの対立構造で主人公は計算士として仕事をしている。そして天才科学者のデータ情報を守る任務によって「世界が終わる」ことに巻き込まれていく。 ②の世界 世界の終り では壁と一角獣に囲まれ完結した世界に迷い込んだ主人公が、獣の頭骨を使う夢読みの仕事をしながら街についての不思議を探っていく。この②の世界の主人公は、街に入る時に自分の影を切り離されてしまって、影を救おうともしている。

 とまあ結構村上作品の中でも特にファンタジックな要素が強く、設定の作り込み方が他とは大きく異なる。そしてこれは最初の比喩のところで言った「映像的なシーン」が多く、ハードボイルド・ワンダーランドで地下の冒険をするところなんか自分も駆け抜けているような気分になる。あと、②の世界の終りの街で主人公が完結性のために心をなくすのかどうか、という話が好き。街の人の「心があるのなら、心があるうちにそれを働かせなさい。」の台詞が印象深い。個人的には、心からどきどきして、揺り動かされるような小説だと思う。

 

結果:

①『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』 1985年

②『ダンス・ダンス・ダンス』 1988年

③『スプートニクの恋人』 1999年

④『国境の南、太陽の西』 1992年

⑤『羊をめぐる冒険』 1982年

⑥『ノルウェイの森』 1987年  

 

おわりに

 はい。ということでなんとか6作品私の好きなものをセレクトして感想らしきものを書いてみました。他にも好きなのはたくさんあるけれど……!初めて読む人におすすめなのは、癖の少ないものとしては①の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』とか②の『ダンス・ダンス・ダンス』でしょうか、、?ただ長編はやはり短編より読み切るのが大変なところもあるのでやっぱり勧めるなら断然短編集です笑。そういう意味では③、④の作品の方が短編に近いような気もします。迷うので中々結論は出ないですね。個人的に村上作品は映像が浮かんでくる凄さと、印象的な台詞が好きなんだな〜と書いていて思いました。村上春樹さんが翻訳した外国小説はあまり読んだことはないのですが、そっちも読んでみたいです。

 

ありがとうございました。

 

コロナの収束を祈願。

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村上作品一部。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お題「我が家の本棚」

村上春樹作品 個人ランキング

はじめに

 9月になりました!やっと涼しさを感じるようになり空も高くて秋!!を感じることに心から嬉しい今日この頃です(テンション高い)。最近コロナ関連のやや真面目な投稿をしていたので久々に誰得?なことを書こうと思いますー。

 それは個人的に好きな村上春樹さんの作品のランク付け&感想!私がハルキストではないので、ノーベル文学賞についてや村上作品の真意や書評は正直できないのですが、それでも自腹で沢山購入するくらいには好きなので、まだ読んだことないけど実際面白いの…?みたいな人に勧める感じでいきます笑。もともとブログをはじめたいな〜と思ったのもコロナ前から書評や旅行記を書きたかったからなんです、実は。

 

まず、そもそも読めないんだけど、、

 はい。まずランキングの前に村上春樹さんと作品全体について軽く紹介していきます。はじめに、村上作品といえば語り口がとても特徴的です!(ここ重要笑)「そもそも読めない、、」人が多いのはこの語り口がわかりにくかったりうざかったりということがあるからだと思います。確かに私もあれを音読されるとうざいと思う。あと読めない要因の二つ目はR18並みのシーンがちょこちょこあることですかね、、。電車で読んでいて、唐突に危険なシーンがあって慌てて本を閉じたことがありました笑。あれは私も正直「この描写いる?いるのか?言ってることよくわからないんだけど、、」となります。まあ読むときはスルーしています。邪道かもしれない。笑

 村上春樹さんは年齢は忘れたけれど50代くらい、神戸の方の人だったと記憶しています。(あえて調べていない笑)早稲田大学を卒業して、しばらく東京でジャズバーを経営していたあと確か30代くらいでいきなり小説を書き、新人賞を受賞されました。それが『風の歌を聴け』です。作家の書いた順から丁寧に読みたい!という場合はここからスタートすればいいのですが、正直これは私には理解が難しかったので(描写は大好き)簡単なところから読んで徐々にハマりたい、という人にはおすすめはしないかなあ。でも本の読み方なんて全然人それぞれだし何か言えるほど権威や知識があるわけではないので(むしろ清々しいほど0)、ただの独り言です。笑 話が戻りますが村上春樹さんが東京の大学だったことやジャズバーを経営していたことは作品の主人公とかなり共通する時もあるので絶妙に重ねながら書いているのかな、と思います。まあ作家の個人情報や周辺情報は後付けでいいんですけどね、大事なのは話!

 

短編をぜひ

 長い前置きが終わったので、ついに作品感想にいきたいと思います。まず何よりも言いたい事はこれです。「短編からどうぞ!」個人的にはそれに尽きます。あの独特な語り口と先の読めないストーリー、え?と声の出そうな展開の豊富な村上作品はまず短編から入るのが一番いいと思います。人気作として挙げられるのは長編作品が多いけれど、村上春樹さんの夢の中のような世界観は短編小説にすごく合うと思います。現実なのに現実じゃない感じや生きている事の絶妙な哀しさや孤独感、なぜか心に湧き上がる悪意や衝動、みたいなものを一つ一つ短編で表現している感じがとても好きです。

 あと短編の場合は話の筋がしっかり定まっていなくても許せるところがあるじゃないですか。(私だけ?)唐突に終わってしまっても、誰かの一場面を見ていた、という感じで納得できる。それに読む量が少ないとあの文体にも打ちのめされないと思います。

 それでは個人的短編作品ランキングにいきますー。ただ全作品を読んでいるわけではないので私の読んだ範囲内でのランキングです。(ただただ私得)『レキシントンの幽霊』と『パン屋再襲撃』を持っていないので読み返すことができずちょっと曖昧な感想になってしまうのがなんとも、絶対買おうと思います。あ、ネタバレ入ってる部分もあります。

 

トニー滝谷                   『レキシントンの幽霊』より

 『レキシントンの幽霊』は全体を通して他の短編集よりも怖さが多めだったと思う。それでいて全体に漂う物悲しさと人間本来の悪意みたいなもの(怒りというよりは、悪意)がよく現れて大人っぽいイメージ。トニー滝谷は妻を失くした人と「私」が出てきて、大量に残った妻の服や靴を着る話だった。なにがどう心に残ったのかわからないけれど、喪失や不在の表現が好きだったのかなぁ、多分。あと『レキシントンの幽霊』の中では海で友人を失くす話が怖すぎて覚えている。罪悪感の見せる幻が本当に怖い。

 (私の村上作品に対する感想はこんな感じです。そもそも理解して読んでるわけではなく文体が好きなだけなので申し訳ないくらいただの感想で、綺麗な解説や書評どころではないです笑。)

 

③日々移動する腎臓のかたちをした石           『東京奇譚集』より

 『東京奇譚集』は高校の文化祭の古本市で無料で手に入れた本ですがかなり面白い。映画になったハナレイ・ベイや冒頭の偶然の旅人は語りも入りやすいし起承転結もわかりやすくて、良いと思う。上の『レキシントンの幽霊』とは対照的にあまり不意にくる怖さはないし明るめの不思議さが漂っている。その中でこの腎臓石の話(長いので腎臓石と略す)はわかりやすい方ではないけどなぜか好き。というか村上作品はだいたい「なぜか好き。」でいける笑。小説家の男性と謎の職業の女性が出会い、小説家は、彼女は自分にとってどれくらい大事なのか?と自問しながら淡い付き合いを続けていく、、。そして小説家の書く作品には腎臓のかたちの石が登場していく。うんまあ読んで欲しい笑。腎臓っていうセンスが好きです。

 

①スパゲティーの年に

②駄目になった王国

④チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏

⑦32歳のデイトリッパー               『カンガルー日和』より

 一気に4作品、『カンガルー日和』は一つ一つが短くスケッチブックみたいなもの。と確か本人が言っていた。これは『東京奇譚集』よりもっと明るめでほんわかしている。佐々木マキさんの不思議な挿絵とぴったりで休日の午後に安楽椅子でパラパラとめくりたい。その中で駄目になった王国と32歳のデイトリッパーは年齢を重ねるほろ苦さ、成長とか時の流れとか退屈さが印象的。32歳の主人公が18歳の少女に18に戻りたいとは思わないなぁと言って、少女がものすごく不思議がるのが良い。若い女の子って退屈なんだけど、本人たちはそれに全く気づいていない、って言うのが良い。笑

 チーズケーキのような形をした僕の貧乏、はこれは本当に最後まで微笑ましい。若さとバイタリティが明るくて素敵。気分もほっこりとなる。対照的に、スパゲティーの年には生活の中の孤独感、寂寥感を見事に鍋の中で茹でられるスパゲティーと絡めていて、とても好き。これを読むと、スパゲティー……となんだか悲しくなりそう。

 

パン屋再襲撃                     『パン屋再襲撃』より 

 『パン屋再襲撃』は表題作以外もよかったと思うけれど読んだのが昔すぎて残念ながら思い出せなかったのでここでは表題作をあげた。本当に文字通りパン屋を再襲撃する話。なんだか突然夜中に暴力的な空腹に見舞われた二人がとりあえず食べ物を探してパン屋を襲撃しにいく。意味不明。しかも彼女が?昔にもパン屋を襲撃したことがあるから再襲撃なんだと思った。さらに意味不明。笑 でもそれがまた面白かったような気がする。買おう。

 ※アメリカ版の短編『象の消滅』にパン屋再襲撃が載っていたので読み直したところ、昔襲撃したのは奥さんである彼女じゃなくて主人公の方でした。でも奥さんの行動がキレッキレなところが面白く、そこが好きだったんだろうな〜と思い出しました。あと海底火山の独特な比喩が素敵です。

 

⑧嘔吐1979                  『回転木馬のデッドヒート』より

 『回転木馬のデッドヒート』はコロナ禍に購入したのでまだ読み込んでいないけれど、これは夜読んで非常にぞくっとした話。この短編集の中の他の話は怖いものはないんだけど、これだけ『レキシントンの幽霊』に近い、よくわからないけれど確実に自分に向けられている悪意、っていうのが書かれていてしかもそれが読んでいる自分に起こる可能性も感じるのでぞっとする…。印象が強烈だった話。

 

⑤眠り                           『象の消滅』より

 『象の消滅』はアメリカのニューヨーカーという雑誌を通して元々英語で綴られたものをもう一度翻訳して日本語にしたものだと思う。黄色めの紙の感じが新鮮で読む前からワクワクしたのを覚えている。眠りは突然全く眠らなくてもよくなった女の人の話なのだが初めて読んだ時は怖く、ラストを読んで眠くなる私は幸せだなぁ…と思った。主人公の主婦は夜全く眠らなくても昼普通に過ごせるから、<人生を拡大していく>ようになるけど、そこには不自然さが漂う、、。本当にそれで大丈夫なの?という疑問、何かが必ず起こってしまうだろう、という不安と期待が弾けるラストはなかなか印象的。

 

書いてきて思ったけど私は意外と怖い短編が好きなんですね、、。ホラーは苦手なはずなのですが。あとなぜ10作品挙げれなかったのでしょう。短編集は上記のもの以外にも『蛍・納屋を焼く・その他の短編』などもあるのですがこれは長編に繋がる(元となった)話が多いので割愛してしまいました、長編の時出します。

 

 

結果:①スパゲティーの年に

   ②ダメになった王国

   ③日々移動する腎臓のかたちをした石

   ④チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏

   ⑤眠り

   ⑥パン屋再襲撃

   ⑦32歳のデイトリッパー

   ⑧嘔吐1979

   ⑨トニー滝谷

 

長編は次回へ

 ということで何作品かセレクトして感想をつらつら書いてみましたが、個人的には短編集の中では『カンガルー日和』がNo. 1です。おすすめ度としては怖いもの大丈夫な人なら『レキシントンの幽霊』、ホラーは避けたい人なら『東京奇譚集』が1番になります〜。あと村上作品独特の比喩については次の長編作品ランキングでちょっと触れようと思います!(忘れないように書きました笑) 他には村上春樹さんの翻訳者としての短編集も何冊かあり、そちらでは『恋しくて』という短編集が好きです。一話ごとに村上さんの絶妙な解説がついているのが珍しい。あんまり村上春樹さんのあとがきって見ないのでこれはあとがきも解説もついていて驚いた覚えがあります。

 

 

ありがとうございました。

コロナの収束(というかワクチン)を祈願。